小山市の自学塾Activeです。
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2023栃木県立入試理科の大問4です。
だ液によるデンプンの消化の問題ですね。
実験の説明が長いですが、みていきましょう。
1.ベネジクト液を加えて加熱したときの色
これは赤褐色ですね。知識問題です。
ベネジクト液で反応するのは、デンプンではなく、糖です。
デンプンで反応するのは、ヨウ素液でしたね。ちなみにヨウ素デンプン反応では青紫色です。
2.実験1の結果から分かること
実験1では、デンプンに水を加えた場合とだ液を加えた場合の実験を、加えた直後と20分後で実験しています。
水を加えた場合
直後 ヨウ素液が反応
20分後 ヨウ素液が反応
だ液を加えた場合
直後 ヨウ素液が反応
20分後 ベネジクト液が反応
ということは、だ液によってデンプンが糖に変化したことが分かりますね。
3.実験2の結果からの大きさ比較
R:デンプンの大きさ
S:ベネジクト液によって反応した物質の大きさ(糖)
T:セロハンチューブにある微小な穴
ある程度賢ければ、問題をよく読まずに雰囲気で解いてもあたりそうな問題です。
【読まずに解答】
セロハンチューブに微小な穴があるということは、何かが通って、何かは通れない問題を作りたいはず。
デンプン(R)はだ液によって分解され糖(S)になる。
大きさはR>S
Rはセロハンチューブを通れないけど、糖は通るのでは?
R>T>S
こう予測しても当たります。
【ちゃんと読むと...】
セロハンチューブA:デンプン+水
セロハンチューブB:デンプン+だ液
試験管C:A+水
試験管D:B+水
試験管C、Dはそれぞれ水とセロハンチューブAおよびBが入っています。
もし...
セロハンチューブAの微小な穴がデンプンより大きければ、試験管Cにデンプンは検出されるし
セロハンチューブBの微小な穴が糖より大きければ、試験管Dに糖が検出される
ということですね。
実験結果は
A:でんぷん〇
B:糖〇
C:でんぷん×
D:糖〇
です。
つまり、
微小な穴は、デンプンより小さく、糖より大きいとわかります。
4.だ液に含まれる消化酵素の大きさの考察
結構難しいのではないでしょうか。文章をよく読み、内容を図示し、考えていくしかないですね。
【問題文要約】
セロハンチューブX:だ液+水
試験管Y :デンプン+(水?/だ液?)
XをYに入れる。
約40℃で60分
セロハンチューブXを取り出し、試験管Yの溶液を2本の新しい試験管にそれぞれ適量入れ、ヨウ素液とベネジクト液を加えたときの反応を見る。
【解答】
まず、今回の仮説をもう一度見てみます。
だ液に含まれる酵素の大きさは、セロハンチューブにある微小な穴よりも大きい
と書いてあります。
つまり、微小な穴<消化酵素
だろうということなので、XにもYにもどちらにもだ液があったら実験の意味がないですよね。
よって、Yには水を入れます。
セロハンチューブX:だ液+水
試験管Y :デンプン+水
XからYへだ液の消化酵素は通り抜けできないと仮説を立てているので、消化酵素はYにはいけません。よって、Yにあるデンプンは糖に分解されることはありませんね。
最後です。
60分後、Yから試験管に2つ分けてヨウ素液とベネジクト液を加えます。
ヨウ素液:反応しますね。デンプンがいるので。
ベネジクト液:反応しません。デンプンなので。
なかなかに難しい問題ですが、良問です。
文章をなぞるだけでは解けません。考え、図示し、試行錯誤しましょう。
それが、学びなのです。
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