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2022栃木県立入試問題理科大問9 物体の運動(物理)

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2022栃木県立入試問題理科大問9です。

この大問は物体の運動で物理分野ですね。難しい問題が1問あります。

では、早速見ていきましょう。

 

1.台車の平均の速さ

【み・は・じ】でさくっと解きたいです。

テープAは4.0cm、1秒間に50打点する記録タイマーで計測していて、そのうちの5打点分なので、テープ1つは0.1秒

よって4.0÷0.1=40cm/sになりますね。

 

2.テープの長さが等しい運動

テープの長さが等しいということは、毎秒同じ速さで進んでいるということですね。

等速直線運動です。一問一答なので取りたいところ。

 

3.台車および木片のぞれぞれの速さと時間の関係を表すグラフ

これが難しいかと思われます。

実験を確認してみましょう。

(1)台車はグラフから、等速直線運動をします。

もう少し深く考えてみましょう。

どうして、加速していたのに途中から等速直線運動になったのでしょうか?

 

それは、おもりが床についてしまったからです。

おもりが台車を引っ張ていたので台車は加速していましたが、おもりが地面についてしまい、引っ張らなくなったので台車は等速直線運動をします。

 

(2)木片には摩擦がはたらいているようです。摩擦は進行方向と逆向きにはたらくので、台車より少し速さが遅くなる、というイメージを持ってください。

 

そうすると、最初のグラフですが

台車の傾きと木片の傾きを比べたときに

台車の傾きの方が急になります。

台車の速さの方が大きいということです(その後、台車は等速直線運動になります)。

 

では、木片はどのような運動をするのか。

おもりが床に落ちるまでは、台車より遅いが加速していきます。

 

そして、おもりが床に着いた後の運動ですが

木片には摩擦力しかはたらいていないため、減速していきます。

 

どのタイミングから減速するか、ということで選択アとウで悩みますね。

アは

台車が等速直線運動になるタイミングで

木片が減速

 

ウは

台車が等速直線運動になるタイミングより若干遅れて

木片が減速

 

どちらでしょうか?

 

ヒントは

おもりが床におちるまで

です。

 

正解は、ウです。アと答えた生徒が非常に多いと思います。

 

なぜ台車の等速直線運動より少しあとから減速するのかというと

おもりが落下する距離は、台車も木片も同じ距離だからです。

 

速さが大きければ短い時間でおもりは地面に着きますが

速さが小さければ地面に着くまでには長い時間を要します。

なので、減速するタイミングがずれるのです。

 

この問題は難しかったと思います。

※ただ、この知識を知っていると楽に解けます。

縦軸が速さ、横軸が時間のとき

面積を求めるとその値は移動距離になる

 

強調して書きましたが、実際はなんてことはなく

道のり=速さ×時間

ということを言っているだけです。

 

ウのグラフを見てみると

台車が加速している時間というのは、おもりが落下している時間ということです。

おもりが床についてからは、台車は等速直線運動をするので、加速しているグラフの面積(直角三角形の部分)を求めることで、おもりが落下した距離を求めることができます。

次に、アとウの木片の運動のグラフをみたときに、減速する前までの直角三角形の部分が、台車の面積と同じになりそうなのはどちらでしょうか?

アは、完全に台車の面積より小さいですね。

よって、ウと求めることができます。

 

グラフの問題は、そのグラフが何を意味しているかを理解する事で解けるようになります。グラフを翻訳しましょう。

 

4.斜面の台車の速さが大きくなる理由

斜面に平行な力が加わるからです。

 

3.が難しかったですね。

この問題は、高校生の【物理基礎】で改めて深く学習します。

物理は良いですよ。理工系の大学に進むのであれば、ぜひ履修すべき学問です。

 

 

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