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2022栃木県立入試問題理科の大問6です。
この単元は化学分野の中和ですね。中学3年生で学習します。
では、さっそく見ていきましょう。
中和で最も重要なことは2つです。
①BTB溶液が緑色
②そのときの酸とアルカリの比
です。
まず、BTB溶液ですが
酸性は黄色
中性は緑色
アルカリ性は青色
です。絶対に覚えましょう。
そして、中和反応というのは
酸の水素イオンとアルカリの水酸化物イオンがお互いを打ち消しあうこと
ですね。
中和によって、水と塩(えん)が生成します。
で、その中和ですが
必ずしも酸とアルカリの体積比が1:1ではないです。
濃度が違うからです(詳しくは高校化学で)。
なので、例えば
塩酸10mL入っているビーカーに水酸化ナトリウム15mL入れたら緑色になった
という記述があったら
塩酸:水酸化ナトリウム=10:15
=2:3
つまり、塩酸の1.5倍の量の水酸化ナトリウムがないと、ちょうど中和反応が終わらないということです。
ここで問題。
上記の比で中和したとします。
塩酸15mLに対して、水酸化ナトリウム20mLを入れたら、水溶液は何性ですか?
答え:酸性
塩酸の1.5倍の量の水酸化ナトリウムが必要だから、22.5mL必要です。
しかし、今20mLしかない。
水酸化ナトリウムの量が足りないので、水溶液は酸性です。
さてさて、では中和の問題を解いていきますね。
1.塩酸にBTB溶液
酸性なので、黄色ですね。
酸性の原因は水素イオンです。
2.中和した物質を取り出す方法
まずこの中和したときに生じた塩は何かを考えます。
塩酸と水酸化ナトリウムなので、食塩ですね。
そして食塩は溶解度の問題でも非常に出やすいです。
溶解度曲線が横に引っ張られているからです。
これだと、溶液を冷やしても結晶として取り出すことができません。
なので、食塩の場合は【加熱して水を蒸発】させましょう。よく出る記述です。
3.イオンの数
今回は、塩酸10mLに対して水酸化ナトリウム10mLで緑色になった(完全に中和)と書いてあるので、反応比は1:1です。塩酸1粒と水酸化ナトリウム1粒がちょうど反応するイメージです。
水酸化ナトリウムを5mL加えた時、イオンの数が同じになるものを聞かれているので、図を書きましょう。
最初
塩酸10粒
これは
塩化物イオン10粒
水素イオン10粒
ということです。
ここに、水酸化ナトリウムが5mL入ります。
水酸化ナトリウム5粒
水酸化物イオン5粒
ナトリウムイオン5粒
ここで、水素イオン5粒と水酸化ナトリウムイオン5粒が反応して水になるので
残りのイオンは
塩化物イオン10粒
水素イオン5粒
ナトリウムイオン5粒
となりますね。
よって、同じ数なのは水素イオンとナトリウムイオンです。
4.イオンの総数のグラフ
同様に図を書きましょう
①最初
水素イオン10粒
塩化物イオン10粒
合計20粒
②中和完了
このときは、水酸化ナトリウムを10mL加えた時です。
水素イオンと水酸化物イオンはそれぞれ0粒になるので、残っているのは
塩化物イオン10粒
ナトリウムイオン10粒
合計20粒
①→②において、グラフは横ばいになりそうです。
③中和完了後も水酸化ナトリウムを入れまくる
過剰に水酸化ナトリウム(20mL)を入れてみます。
水酸化物イオンは、中和する相手がいないので中和できず、水溶液に漂っています。
塩化物イオン10粒
水酸化物イオン10粒
ナトリウムイオン20粒
合計40粒
②→③において、イオンの数は増えているのでグラフはエになりますね。
おさらいです。
中和反応は
①BTB溶液が緑色
②そのときの酸とアルカリの比
この2つを意識してください。
あとは、図を書いてまとめましょう。
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